奨学金も借金ですので、債務整理は可能です。
しかし、債務整理には【任意整理】【自己破産】【個人再生】と手続方法があり、生じてくる問題点が異なります。
任意整理とは、返済時に支払う利息を原則カットしてもらい、元金のみを分割返済していく方法です。返済計画をたてて、債権者との交渉が必要な手続きです。
”利息をカットしてもらう”という点から任意整理の手続に適しているのは利息が高い債権者です。
キャッシングやカードローンなど利息が15%以上の利率となっている借金を任意整理すると利息が免除されるので、結果、返済総額を減らすことができます。
奨学金については、市場金利がどれだけ上昇しても利率は3%までと上限があるため、他の債権者に比べ低金利となっています。
はじめから少ない利息で貸付ということもあり、奨学金については任意整理に応じてくれないことがほとんどです。
また、無利息で奨学金を借りている場合もあると思いますので、その場合は、任意整理をするメリット(将来利息のカット)がありません。
自己破産をすると奨学金含むその他の借金すべてが免除されます。
※国へ支払う税金等の滞納は免除されません。
しかし、自己破産は持家等の所有物を手元に残すことができませんので、手続きをするには覚悟が必要となるでしょう。
また、奨学金には保証人がついていますので、自己破産をすると保証人に返済義務がまわってしまいます。
分割返済にも応じてもらえるケースもあるようですが、保証人への請求は「残金一括請求」となるのが一般的です。
自己破産をすると返済免除となり生活再建の一助となりますが、一方で保証人が返済しなくてはいけなくなるという点が大きなデメリットです。
請求された保証人が支払えない場合は、保証人も同様に自己破産をする必要があるため、奨学金を含む自己破産手続きを検討する際には保証人に対する配慮が必要です。
※保証人が「機関保証」となっている場合は、保証会社に請求がいくので親族等に請求がいくことはありません。
個人再生は、住宅ローン以外の借金を圧縮(借金の減額)して、残りの借金を原則3年で返済していく方法です。
減額できる金額が大きいのですが、自己破産と違う点は持家を手放さずに債務整理ができるということです。
住宅を手元に残せる=住宅ローンはそのままの金額で返済し続けるということであり、個人再生の手続きに含めることができません。
そのため、住宅ローンの返済をしながら圧縮された借金を返済していくことになるため、安定した収入が必要となります。
毎月の収入額の変動が少ない安定した職業に就いていない場合は、残念ながら個人再生は難しいといえます。
またデメリットとして、奨学金を個人再生すると自己破産同様、保証人へ請求されてしまいます。
個人再生をすることによって借金が圧縮(借金の減額)されるので、もともと回収できるはずだった借金を回収できないことになりますので、これを回収しようと保証人へ請求するのです。
自己破産同様、保証人がいる場合にはよく検討する必要があり、保証人への配慮が重要となります。
※保証人が「機関保証」となっている場合は、保証会社に請求がいくので親族等に請求がいくことはありません。
奨学金を任意整理したくても対応してもらえない、自己破産や個人再生は保証人へ迷惑をかけてしまう。では、どのような手続きがよいでしょうか。
それは、奨学金以外を【任意整理】する方法です。
任意整理は手続きする債権者を選べるので、奨学金以外の借金を整理をすることで、月々の圧迫している返済計画を立て直すことが可能です。
しかし、「奨学金以外に借金はない」という方はこの方法を選択できませんので、やはり自己破産か個人再生を検討する必要があります。
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