債務整理をするときには、「引き直し計算」をしなければなりません。
引き直し計算とは、各債権者から開示された取引履歴(入金と出金の履歴)を「利息制限法の上限利率」に引き直して計算し直す作業です。
日本では「利息制限法」という法律により貸付時の上限利率が定められています。
ところが2008年~2009年頃までは、カード会社や消費者金融会社などが利息制限法を超える高い利率で貸付をしていました。
当時は一定の条件を満たせば利息制限法を超えて貸付をしても違法ではなかったからです。
よって、2008~2009年頃までに借入をされた方は、利息制限法を超過する高い利率で返済していた可能性があります。
ところが最高裁判所により、そのような高い利息による支払いは「無効」であると判断されたため、利息制限法を超過した高額な利息は「元本に充当」され、それでも払いすぎた部分は「取り戻す」ことが可能です。
債権者から開示される「取引履歴」は利息制限法を超過したもともとの利率で計算されているケースが多いので、債務者側で「利息制限法への引き直し計算」を行う必要があります。
引き直し計算をすると、払いすぎ利息が元本に充当されて返済すべき金額が減額されたり、払いすぎ利息によって元本を完済して過払い金が発生していることが判明したりします。
また2008~2009年以降の取引であっても、債権者側の開示した取引履歴の計算方法が間違っている可能性もあるので、債務者側で利息制限法をあてはめて引き直し計算をおすすめしています。当事務所で債務整理をする場合は状況に応じて原則的に引き直し計算をしています。
引き直し計算を行うときには、以下の手順で進めます。
まずは各債権者から取引履歴の開示を受ける必要があります。
取引履歴とは、契約時から現在に至るまでのすべての入金と出金の履歴です。途中が抜けている場合や当初の数年間が足りない場合などには、相手に指摘して出し直させます。
取引履歴を入手したら、利息制限法引き直し計算専用のエクセルソフトを使って引き直し計算を行います。
ソフト内の所定のセルに取引日と金額を1つ1つ入力していけば、自動的に利息制限法に引き直した金額が表示されます。
引き直し計算をすると、払いすぎ利息が自動的に元本に充当されて減額された金額が表示されます。過払い金が発生している場合、その金額も明らかになります。
こうして引き直し計算によって明らかになった金額をもとに司法書士が債権者と交渉をして、任意整理や過払い金請求の手続きを進めます。
利息制限法引き直し計算は、素人の方が行うと間違いが起こりやすく大変な手間がかかります。専門家に依頼すると正確に計算できて手間も省けますので、安心してお任せ下さい。
借金問題等で困っている10,000人以上の方の問題を解決してきた司法書士です。
多くの実務を経験してきたからこそ、それぞれの人に合った最適な解決方法をお伝えできます。
債務整理手続きで分からないことがたくさんあると思います。当サイトが参考になれば幸いです。