自己破産というのは「破産法」という法律によって定められている制度で、今持っている財産をすべて受け渡すことを条件に借金を免除してもらう制度です。
自己破産が認められないケースはいくつかありますが、任意売却はそのケースに該当しません。
自己破産が認められないケースの中に「既に支払不能状態にあるのに特定の貸金業者にだけ返済してしまったとき」(偏頗弁済)というケースがあるため「任意売却すると自己破産ができない」とイメージされる方がいらっしゃいます。
本来は、自己破産手続きを裁判所に申し立てると、原則、自己破産する人の財産を破産管財人が管理し、貸金業者へ平等に返済を行い財産処分してから、自己破産の手続きが進みます。
平等に返済していれば問題ないのですが、自己破産申し立て前にご自身が特定の貸金業者にだけ返済をしてしまっていた場合、「偏頗弁済」というものにあたり、自己破産が認められなくなります。
例)以下の内容で自己破産手続きを行う場合
・貸金業者4社からそれぞれ100万円、総額400万円の借金
・現時点で80万円の価値がある時計が財産として存在
【認められるケース】
手続き申し立て後、財産である時計を破産管財人が80万円で売却し、貸金業者4社へ各20万円を平等に返済。
【認められないケース】
自己破産の申し立て前に貸金業者1社だけに80万円を返済。(これが「偏頗弁済」にあたります)
「偏頗弁済」を防ぎ、自己破産手続きを認められるために、破産管財人が財産の管理、処分を行うのです。
任意売却が「偏頗弁済」にあたるのでは?と思われて自己破産できないとイメージされると思いますが、それは違います!
住宅ローンについては抵当権を付けているので売却後、ローンを組んだ金融機関に優先して返済を行っていても、「偏頗弁済」にはあたらないため自己破産が認められます。
ただし、現実的にはあまりありませんが、不動産をローンの残高を超えた価格で任意売却しているのに自己破産を申し立てる場合には問題となる事もあります。
しかし、裁判所としては「ローン残高を超えた額で任意売却しても、超えた部分だけを賠償すれば足りる」という考え方なので
結論としては、任意売却しても自己破産は可能です。
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