《悪徳業者に注意!》などと不安をあおる任意売却業者がいるため任意売却の価格を勝手に業者に決められて売却されてしまうかのようなイメージを抱かせているようですが、実際、免許業者の仲介があって売却する場合、心配は無用です。
民法上、売買契約は当事者の合意で成立しますが、取引の安全と紛争の防止の観点から、「宅建業法」によって売却時の売買契約書の作成とその交付が義務化されています。売却価格は契約書の絶対的記載事項となっています。なお、媒介契約でも、この二つの義務が規定されています。したがって、業者が勝手に価格を決め売却することは不可能なのです。
仲介業者に売却を依頼する場合、売主と業者が査定評価を基に売却価格を協議し、売却価格・媒介価格を決定します。
協議は行いますが最終的には売主が決定します。
◇任意売却では一般売却とは異なり、売る or 売らないという選択肢が売主にはありません。
◇任意売却では、売却期間が限られているため短期間で売却しなくてはなりません。期間内に売却できないと銀行など金融機関に競売の申し立てをされてしまいます。
※任意売却の期間は早くて1か月~3か月程度となっています。(一般的なケースの場合)
◇一般売却ならばリフォームすることで高く売ることも可能ですが、任意売却ではリフォーム代などが捻出できないため物件を現状で売却となり、一般売却よりも安くなってしまいます。
◇任意売却では、売主に瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)を負える資力がないため、売却後に物件に欠陥が見つかった場合でも、責任は発生しません。(契約時の重要事項に「瑕疵担保責任は負いません」という条文掲載あり)
任意売却では一般売却よりもリスクが伴うため、いくら売主が売却価格を決められるとしても、一般売却のイメージで同様の価格設定をしてしまうのは危険です。
同様に購入当時の価格のイメージを持つのも危険です。
物件は年々減価償却され、資産としては価値が落ちていくものです。
現在の資産価値を査定評価で確認し、適正価格を決定されるのが売却の一番の近道となります。
価格に固執しすぎてしまうと結果的には売却ができず、競売の申し立てとなってしまうことを念頭においてご判断ください。
価格決定前に注意しなくてはならないのは、仮に売主と買主の間で合意ができたとしても、担保権の解除が必要となります。
解除してもらい任意売却は成立させるためには、担保権者(住宅ローンを組んでいる銀行など)の応諾がなければなりません。
担保権者には目標とする債権回収額があるので、低い売却価格では応じてもられえませんので適正価格の見極めが大きなポイントとなります。
上記の内容を見ていただければわかるように、一般的な「任意売却物件は安く買える」とか「任意売却すると安く売却になってしまう」といったイメージは実際とは異なります。
任意売却の価格設定は条件・査定評価・不動産市場価格・担保権者応諾権等様々なことを考慮の上行う必要があるため、任意売却物件は安くなりすぎはしません。
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